本記事は
- 「Pardot」という言葉を知らない方
- 「Pardot」という言葉は知っているけど、どういう機能があるか知らない方
向けの記事となっております。
私たちの周りで最近「Pardot」という言葉をよく聞きます。
「Pardot」とは一体何なのか?「Pardot」にはどういう機能があるのか?を、自ら学習した知識をもとにご紹介いたします。
※本記事は、セールスフォースドットコム社提供のTrailheadに記載されている内容をもとに記述しております。
目次
1)Pardotとは?
2)Pardotでできること
① リード(見込み客)の育成
② リードの痕跡をたどる
③ スコアリングによる絞り込み
④ お客さまとのお取引へ
1)Pardotとは?
Pardotとは、セールスフォースドットコム社が提供する、B2Bマーケティングオートメーションツールです。
B2Bで取引を行う場合、顧客の購買活動のうち60%はネット上で行われるというデータがあります。 これは顧客が営業を待つだけではなく、必要な製品やサービスをネット上で探し、購入を検討していることを意味しています。
Pardotを導入することにより、自社の製品やサービスに興味を持っている企業や担当者を見つけ出し、実際にお取引をするお客さまとなっていただくプロセスを支援することができます。
セールスフォースドットコムが提供するsalesforceというプラットフォームに組み込まれており、ライセンスを購入することで、その機能を使用できるようになります。
2)Pardotでできること
① 見込み客の育成
さっそくですが、世の中に数多くいらっしゃるお客さまに、自社製品・サービスを見つけていただき、実際にお取引を始めるためには、何をすればよいのでしょうか?また、どういったアプローチが最適なのでしょうか?
Pardotでは、「お客さまのフェーズを上げていく」という考え方をしています。
「見込み客」と呼ばれるお客さまを → 「お客さま」に
「見込み客」、つまり、自社の製品やサービスに興味を持っているお客さまを、実際にお取引させていただく「お客さま」に育て上げるということです。
このことをPardotでは「リード(見込み客)の育成」という言い方をします。
では、Pardotは、このプロセスをどのように支援していくのでしょうか。
次のステップで見ていきましょう。
② リードの痕跡をたどる
Pardotでは、「ビジター」と「プロスペクト」という言葉を使います。
これは、どちらも「見込み客」を表す言葉ですが、明確に定義が異なります。
ビジター : 自社Webサイトを訪問しているが、匿名(誰であるかを特定できない)の人
プロスペクト : ビジターに識別情報(メールアドレス)が付与され、特定できるようになった人
例えば、Pardotを自社サイトに設定した場合、自社サイトを訪問されたお客さまのクッキー(※)の情報を用いて、
- お客さまが自社サイトのどのページを見ているか
- お客さまがどれくらいの頻度で自社サイトを訪問しているか
といった情報が取得できます。
ビジターの段階では、自社で保持しているお客さまのメールアドレスと、サイトの閲覧履歴が紐づかないため、「誰かが自社サイトを閲覧している」ということしかわかりません。
そのため、ビジターに対して積極的にアプローチすることはできません。
ビジターに対しては、とにかくメールアドレスの取得・紐づけを行い、プロスペクトになっていただくことが最優先になります。
一方、プロスペクトになると、「自社で保持しているメールアドレスとお客さまのクッキー情報が紐付いている」状態になります。
すると、例えば「〇〇社の△△さまが、自社サイトの価格ページを何度も閲覧されている」といった情報を取得できます。
このように、Pardotを設定したサイトのクッキー情報をもとに、リードの痕跡をたどっていくのです。
※閲覧しているサイトの一部の情報を、ブラウザに保存しておく技術
③ スコアリングによる絞り込み
リードの痕跡がたどれたら、次はスコアリングによる絞り込みです。
このステップでは、お客さまのサイト閲覧状況と自社の判断基準を照らし合わせ、「お取引に近いお客さまは、どのお客さまか?」という判断をしていくステップになります。
まずは例を使って状況を説明します。
自社は洋菓子店です。
Pardotを設定した自社サイトからは、2名のお客さまの情報を取得できています。
例1
Aというお客さまは、ショートケーキの料金ページと、ワッフルの料金ページをよく閲覧されています。
例2
Bというお客さまは、商品一覧の中から、ショートケーキのページを見たり、ワッフルのページを見たり、フィナンシェのページを見たりされています。
例題
さて、お客さまA、お客さまB、に対して、洋菓子店側はどのような情報を提供すれば、お客さまは購入検討を進めることができると思いますか?
回答例
お客さまA
購入したい商品が絞られているようなので、価格の比較や、まとめて購入されると適用される割引に関するご案内をする
お客さまB
購入したい商品で迷われているようなので、今おすすめの商品のご案内をする
といったところでしょうか。
では、今回ご紹介した例を、pardotではどのようにスコアリングしていくのかを見ていきましょう。
Pardotでは、お客さまの閲覧履歴をもとに、内部でポイントの増減を行うことができます。
例えば、
・価格のページを週に3回以上閲覧されている
→ お取引が近い
→ プラス30ポイント
・商品のページを週に3回以上閲覧されている
→ お取引になる可能性がある、引き続き興味を持っていただきたい
→ プラス10ポイント
・3週間前にトップページに一度アクセスされたが、その後アクセスがない
→ お取引までにはまだ時間がかかる
→ プラス0ポイント
というように、お取引に発展する確度が高そうなお客さまに、高いポイントを付与することができます。
今まで見てきたように、お客さまがPardotを設定したサイトの閲覧情報と、自社で設定した条件の組み合わせを数値で表すことにより、「今注力すべきお客さま」を絞り込むことができるのです。
④ お客さまとのお取引へ
最後のステップです。
自社の営業の皆様に、Pardotで得た情報を渡してください。
日々、多くのお客さまとのお付き合いに忙殺されている営業の皆様は、どのお客さまにアプローチすればよいか、より効率的に成果を出すために、これらの情報を活用することでしょう!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「Pardotって何?」「Pardotってどんなことができるの?」という疑問が、少しでも解消されれば幸いです。
今回は細かい機能のご紹介はいたしませんでしたが、また別の記事で機能についてもご紹介していきたいと考えています。
お読みいただき、ありがとうございました。